How IT Works

プログラマーやっています。技術よりも人間学的なところが好きです。

ベンチャー転職後の話

あらまし

前回からだいぶ日が空いたので振り返りも含めて書きます。

2022年秋ごろに前職から今の会社に転職しました。前職もベンチャーに分類される気がしますが、退職時には500人近くの人数がいたので最後の方はベンチャーという感覚はなかったです。現職は20人前後でまだPMF前の段階です。前職に入った時点では100人足らずぐらいだったはずなので、経験したことのないフェーズでした。

ちなみに前々職はグループ合わせて5000人規模、子会社だけで80人ぐらいでした。ここはこれでフェーズが違いました。

今回の転職動機は、経験したことのないフェーズの企業だったことが一つの大きな要因です。もう一つは前々職の上司がいて、その時に何もお返しできていなかったということです。

近況

基本的にはメンバーとして開発に参加しています。アプリの特徴として純粋なフォーム入力が少なく、1年間はほぼチャートを作っていました。自分でSVGをゴリゴリ操作していることもあれば、highchart などに頼ることもありました。チャート限定のアプリではないはずなんですが、フロントエンド専門が一人なので難しめのUIを任せられることが多く、その結果です。

メンバーはバックエンド、フロントエンド、インフラの全部を触ることになっていますが、元々バックエンドに主軸を持っている人が多いです。そのため、フロントエンドのマナー(エラーハンドリング、アクセシビリティ対応、UIの使い分けなど)を布教しつつ、最近バックエンドも真面目に触るようになりました。

所管

一言で言えば、当たり前のことを当たり前にやるのは難しいんだねというのと、やっぱり会社が違うと文化諸々は全然異なるというところでしょうか。

前職では採用、テストあたりは専門に任せられる方がいて、フロントエンドも専門のチームだったので新しい情報は意識しなくても入ってきていました。

今はいないので、この辺りの意識改革みたいなところは全部一から始める感覚でした。技術的なところはみんなそこそこなんですが、興味のない?ところは雰囲気でやってます。色々あって、採用候補者とのやり取りも自分でやるようになりました。

一応フルリモート、フルフレックスの会社なんですが、Slackのメンションとハドルのお願いは割とカジュアルに来るので、若干自由な働き方という面で勿体無い部分もあります。

よく言えば人の気持ちを理解できて温かみがある感じで、悪く言えば雰囲気でやっているところが多いなという感じです。そういうところをちょっとずつ会話しながら、世間一般レベルまでは来たんじゃないかとは思います。

あと、前職で言えば使っていただいているのが実感できましたが、今はアクティブなユーザーが数十人でなかなか使ってもらえる実感がないです。世の中の当たり前のソフトウェアを当たり前に作っている方々はすごい!というのがありありと感じられます。

あまり関係ないですが、絵文字も作っても社内で使ってもらえないので、この会社だとあんまり作らなくなりました。日本語で登録する人が多いので、日本語のエイリアスを登録すれば使用率が上がるかもですが、基本「ありがとう」「よろしくお願いします」が9割なので厳しそう。ただし、ネコの絵文字だけは使用率が高いので、よく更新してます。閑話休題

note.com

年齢層は高めなので(40代前後)、地頭が良い人は多いです。最新情報を集めて研究!という人はあまりいないのですが、合理的だと思えばすぐに取り入れてくれる柔軟さはあります。労務制度も含めて働きやすさはあると思います。

前職の後半も含めてソフトウェア開発は人間と向き合うことだよねというのが先に来ていて、念願だった専門性を高めて研究という感じは今後も来ないんじゃないかという気もしつつあります。現職にいる限りは専門性よりも汎用性を広げる感じになると思います。これがベンチャーなのかもしれません。

なんだかんだ書いていますが、働きやすいのは確かなので気に入っています。ベンチャーなのに安住している感じなのは良くないかもですが......。

最近の興味

生成AIとそれに付随するツールはやっぱり面白いですね。趣味で中国語の翻訳をしていますが、数年前は2週間かけて書いていたところが3日ぐらいでできるようになりました。なのでChatGPTの有料プランも契約しています。言語能力はGPT-4の方が高いですね。Bardは時々天才時々阿呆という感じです。

本業もコーディング、アクセシビリティ対応などはほぼAIに投げれば済むような感じはしています。さすがにチャートは無理そうですが、それらしいマークアップならほぼ生成からの修正で済んでます。あとはテストの生成は便利ですね。

最近は新規開発ではなく修正が多いのであまり研究できてないですが、今後PoCをたくさん作るとなった時にみんなで研究したいなーと思います。それか翻訳を効率化するためにもう少しプロンプトエンジニアリングか、APIを使って何かするかな?

一方で翻訳もコンテキストを読むのは苦手で本格的に使うには結構手を加えないといけない感じはあります。この辺は学習させれば解決するのか、永遠に人間の専門性が必要なのかは微妙なところですが、とりあえずどちらも高めていくようにはします。でも、古文の翻訳は結構苦行なので機械にやって欲しいのが本音です。手間が倍以上かかります。

フロントの仕事はどんどん自動化できる雰囲気がありますが、仕事の本質的なところは人間の問題の解決ばかりなので、それを解決してくれるAIが来るまではしばらくなくならそうです。

会議の音声を食わせたら人の感情を考慮して、ファシリテーションのアドバイスくれたりしないかな。今のAIは聞かないと答えてくれないので、こういう包括的、全体的に見てくれる存在があればようやく専門性を発揮する夢に立ち返れるのかなと思ったり思わなかったり。もしくはバックエンドの線もありそう。

その辺の仕事もなくなったら、みんな仕事がなくなっていると思うので、翻訳か趣味のスポーツとかで生きていきたいです。それまではAIを使いつつ、そのAIの隙間とか人間と向き合って生きていくことになりそうです。まぁ、元気にやっています。